上場企業の2012年3月期業績は、下期(11年10月〜12年3月)の急回復を支えに連結経常利益が前期比6%減と小幅減益にとどまりそうです。東日本大震災からの復興需要により、下期は24%増益が見込まれるようです。
自動車生産が前倒しで持ち直し、収益向上に拍車をかける可能性もあるとのことです。
ただ、震災の影響が残る上期(11年4月〜9月)は多くの企業で収益が低迷し、想定為替レートを上回る円高が業績を圧迫する懸念があるとのことです。
2011年度税制改正関連法案の修正案が22日、参院本会議で可決・成立しました。
企業向けでは、従業員を増やした企業に対して法人税を減税する雇用促進税制の創設や、航空会社が納める航空機燃料税の引き下げなどが入りました。
雇用促進税制は、今年4月分にさかのぼって適用されます。一定の条件を満たした企業は、雇った従業員1人当たり20万円を法人税の総額から差し引くことができるようです。
詳しくは以下をご覧ください。
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/23kaisei-hotekiteate.pdf(PDF:財務省HPより)
産業能率大学が行なった今年度の新入社員の意識調査によると、「終身雇用制度を望む」との回答が74.5%に達しました。「管理職として指揮をとる」ことを希望する人は48.1%となりました。厳しい雇用情勢から就職活動が「かなり大変だった」は35.4%で、「管理職として指揮をとる」ことを希望する人の割合とともに過去最高となっています。
終身雇用を希望する人は1994年度には67.3%でしたが、その後、減少傾向が続き、2002年度は50.5%となりました。それ以降、上昇傾向をたどってきたとのことです。
将来の進路については、将来は管理職として指揮を執りたいという管理職志向が、専門職志向の42.8%を上回って48.1%となり、過去最高となりました。役職としての目標では社長を目標とする人が前年度より2.5%増え、17.4%となったようです。
対人関係のトラブルや過労から、鬱病などの精神疾患にかかり、平成22年度に労災申請した人は前年度より45人増の1181人で、2年続けて過去最多だったことが14日、厚生労働省のまとめで分かりました。労災認定された人も74人増えて308人で過去最多。同省職業病認定対策室は「職場でのストレスが増大しており、特に人間関係の摩擦が増えている」と分析しています。
厚労省によると、精神疾患による労災申請の多い業種は社会福祉・介護が85人、医療84人、情報サービス59人の順で、認定数も同じ傾向になっています。精神疾患になった人のうち、未遂を含む自殺は申請段階で171人、労災認定が65人でした。
認定された308人について、発症の原因や引き金となった「出来事」をみると、「その他」の50人を除き、「仕事の内容・量に大きな変化があった」が41人(うち自殺12人)で最も多く、次いで、「嫌がらせやいじめを受けた」39人(同5人)、「悲惨な事故や災害を体験」32人(同0人)となっています。
脳梗塞など脳・心臓疾患で労災申請した人は35人増の802人で、4年ぶりに増えました。認定は8人減の285人。うち、死亡で認定された人は113人で、7人増えました。
脳・心疾患の労災認定が多い業種は、貨物運送(宅配やトラック運送)57人、旅客運送(バスやタクシー)17人などです。認定された人の1カ月の平均残業時間は80〜100時間が最も多く92人となっています。100時間以上が計148人に上り、うち160時間以上も20人いました。
当初は労災と認められず、審査請求などを経て逆転認定されたのは、精神障害で15人(うち自殺7人)、脳・心疾患で11人(うち死亡6人)です。
今回のまとめに東日本大震災に関連した申請はないが、同省は「大きな災害を体験し突然死や精神障害になり、今後労災申請が増える可能性はある」としています。
7月1日から、中国政府は外国人就労者に対し、社会保険への加入を義務づけることとなり、中国で事業を行う日本企業とその駐在員は、社会保険料を日中の両国で二重に支払わなければならなくなりました。
日本企業と駐在員の負担の総額は年間600億円近くに達することとなり、日中両政府は二重払い解消に向けた交渉を始める見通しです。経団連も14日の理事会で「二重払い」の早期解消を政府に要請することを決める方針とのことです。