政府は、社会保障と税の一体改革のうち、厚生年金と共済年金を一元化するための厚生年金保険法などの改正案を13日の閣議で決定しました。
閣議決定された改正案では、平成27年10月から、共済年金を厚生年金に一元化するとしたうえで、厚生年金の保険料率が平成29年に18.3%になるのに合わせて、厚生年金より低くなっている共済年金の保険料率を段階的に引き上げ、公務員は平成30年に、私立学校の教職員は平成39年に18.3%にするとしています。
また、共済年金のほうが優遇されているとされる、遺族年金を受け取ることができる条件などを厚生年金に合わせるとしています。
さらに、共済年金だけにある「職域部分」という月2万円程度の給付の上乗せについては、一元化とともに廃止して新たな給付制度を設けるとしており、
今年中にどのような制度にするか検討したうえで、法律で必要な措置を講じるとしています。
卒業後3年以内の既卒者を採用する事業主への奨励金についての情報が更新されています。
詳しくはこちらをご覧ください(厚生労働省HPより)
市町村が運営する国民健康保険(国保)の財政基盤を強化する改正国保法が5日の参院本会議で民主、自民、公明各党などの賛成多数で可決、成立しました。平成27年度に全ての医療費を都道府県単位で負担する形になります。
国保には高額医療費を都道府県単位で負担する制度があり、今回の法改正で、すべての医療費に広げます。導入の結果、保険料の低い市町村は保険料が上がり、保険料の高い市町村は下げられ、保険料の格差が大きくならないようになるといいます。
2012年4月2日、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2012年度は11年度比37%増となる8兆8千億円の積立金を取り崩すことを発表しました。4年連続の取り崩しで、過去最大規模となります。団塊世代が年金の受給年齢にさしかかり、年金支払いが増えることが背景となっています。GPIFは主に保有する国債を売却して現金化する方針です。市場では、GPIFが国債の大量売却をした場合、長期金利の上昇要因になるとの警戒の声が出ています。
厚生年金と国民年金の給付費の合計はGPIFが発足した2006年度の37兆円から長寿化や団塊世代の大量退職の影響で、2012年度(予算)は45兆円と2割の増額となりました。このためにGPIFは、以前は保険料・税収入と運用益で積立金は増える見込みであったところを、2009年度から保有する資産を市場で売却して年金支払いに充てるようになりました。
2012年度取り崩し額の大幅な増額には、政府が基礎年金の国庫負担分として発行する2兆5千億円の交付国債が即時には現金化できないという事情や、2012年度発動予定だったマクロ経済スライド(人口減に連動して年金給付を抑制)の発動条件が整わず導入できない状況であるという事情があります。交付国債は消費増税が実現すれば、償還できるという条件が付いており、将来の増税を見込み、積立金を先に運用する形になっています。
政府は2014年度に消費増税を実施する予定で、それまでのつなぎ財源として2012年度と2013年度は交付国債を発行し、GPIFに運用させています。当初の想定では6兆円規模の取り崩しであったところに、2012年度と2013年度予算では交付国債分が加わり、8兆円規模の取り崩しが続くこととなります。
政府の年金の給付と負担の計画は公的年金の積立金が長期的には4.1%の運用利回りを稼ぐという前提ですが、想定を上回る積立金の取り崩しが長期間続けば、現役世代が老後に受け取る年金財源に影響が出る可能性もあります。
平成24年4月1日から雇用保険料が改定となっています。
一般の事業については、それまでの1000分の15.5から1000分の13.5へと引き下げられました。(事業主負担従来の1000分の9.5から1000分の8.5に改定されることとなります。)
詳しくはこちら(http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/hokenryoritsu.pdf)をご覧ください。