総務省が28日発表した労働力調査(速報)によると、7月の完全失業率(季節調整値)は5.7%で、6月より0・3ポイント悪化し、03年4月などの5.5%を超えて過去最悪となりました。
完全失業者数は前年同月比103万人増の359万人、就業者数は6270万人で、前年同月と比べて136万人減りました。
また、厚生労働省が同日発表した7月の有効求人倍率(同)は、0・42倍と6月より0・01ポイント悪化し、3カ月連続で過去最低を更新しました。
ちなみに、沖縄県の7月の完全失業率は6.6%、有効求人倍率は0・27倍だったようです。
全国平均と沖縄県内の差が縮まっている傾向にあるようですが、日本全体としては、雇用問題はまだまだ深刻であることをうかがわせます。
ハンバーガーチェーン「日本マクドナルド」(本社・東京都新宿区)の元店長の男性4人が、管理職扱いされ時間外手当を支払われなかったのは違法として、同社に残業代など計約1700万円の支払いを求めた訴訟は26日、東京地裁(松田典浩裁判官)で和解が成立しました。
関係者によると、同社が和解金を支払うが、詳細な和解内容は公表しないことで合意したといいます。
4人は95〜07年に都内で店長を務めたが、「管理監督者」の地位にあるとの理由で残業代を支払われなかったとして、08年3月に提訴していました。原告側弁護士は「納得できる和解内容と考えた」と話しています。
マクドナルドをめぐっては、今回の訴訟に先立って埼玉県の男性店長が起こした別の訴訟でもことし3月、マクドナルド側が約1千万円を支払うことを条件に東京高裁で和解が成立しています。
政府が7月に省庁横断で立ち上げた「若年雇用対策プロジェクトチーム」による重点雇用対策の最終案が明らかになりました。対策は約20項目で、企業の採用抑制で学校を卒業しても未就職の若者を雇った事業主を助成する新制度を創設します。。フリーターらの安定雇用を目指し、仕事探しから職場定着まで一貫して支援する「担当者制」もハローワークなどで拡充する予定です。
対策の柱の一つが新卒者の就職の支援で、就職先が見つからないまま卒業する大学生、高校生が増えることを見据え、こうした若者を積極的に採用する企業に、雇用に伴う費用の一部を手当てにする新たな助成金制度を設けます。
また、離職率が高い若年層への対応として、フリーターら非正規労働者が職場に定着し、正社員になれるよう、ハローワーク等で専門の担当者が一人ひとりに密着し、相談できる体制も作ります。
約20項目の対策は各省庁が2010年度の概算要求に盛り込む予定です。
さまざまな助成金が、拡充されたりしています。
しかしながら、実際に使いやすいかというと、そうとは言い切れない現状があります。
それは、助成金自体の種類も多く、またそれぞれの受給条件が詳細にわたり過ぎていて、わかりにくく、タイミングを逸してしまったり、わずかな条件のズレで受給できないケースが多々あるのも事実です。
もちろん、予算には制限があるので、条件を付けることは当然ではあるのですが、雇用促進・維持の観点から見て、新規起業や雇用を増やすような取り組みに対して、もっと支援されるシステムも必要かと思われます。
個人的な考えとしては、もっとわかりやすい制度そして、特に新規起業者がもっと使いやすい制度になって欲しいものだと、最近強く思います。
社会保険庁が試算した2008年度の国民年金保険料の実質納付率は45.6%となりました。
社会保険庁は通常、所得が低くて保険料の支払いが免除・猶予になっている人を未納者と分け、計算式から除いて納付率を算出しています。7月31日に国民年金特別対策本部会議で発表した納付率は前年度に比べて1.8ポイント減の62.1%と過去最低を更新しました。実質納付率は猶予・免除者を含めて保険料を払った人の比率を示すものですが、こちらも3年連続で50%割れという試算結果となりました。
年齢層が若いほど納付率は低く、20〜24歳は24.2%と、4人のうち1人弱しか保険料を払っていない計算です。
社会保険庁は20日、来年1月に後継組織として発足予定の「日本年金機構」で採用を内定した民間人正規職員1078人について、希望があれば9月から12月末までの間、社保庁の非常勤職員として前倒しで採用する方針を決定しました。年金記録漏れ問題への対応を主な業務とし、内定者が居住する都道府県の社会保険事務局が採用します。
社保庁によれば、年金機構は職種別に採用しているものの、「たとえ管理職であっても記録問題の仕事を理解しておくことは重要」と判断。7月末に民間人職員を内定した際、内定通知に希望調査書も同封しており、既に内定者の1割程度は前倒し勤務を希望しているということです。