国民健康保険について、6都道府県のおよそ230市町村などが医療費の算定を誤り、去年までの6年間で国の補助金を合わせた約16億円が過大に交付されていたことが、会計検査院の調査で分かったといいます。 国からは、患者の自己負担額によって補助金が支払われますが、調べによりますと、今回対象となった大半が国庫負担金を過大に受け取り、そのほか68市町村では高額療養費の算定に誤りがあったとのこと。 検査院は、自治体の算定方法への理解が不十分だと指摘し、具体的な周知および過大交付した分の返還を求めたようです。
厚生労働省が10月1日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報)によると、すべての給与を合わせた1人平均の現金給与総額(従業員5人以上)は27万1913円でした。前年同月比で0.6%減と2カ月連続で減少しました。パートタイム労働者比率の増加や夏の賞与減少の影響を受けたとみられます。 基本給などの所定内給与は0.4%減の24万1131円と15カ月連続で減少しました。一方、残業代などの所定外給与は3.1%増の1万8790円だったといいます。
厚生労働省は、2025年度に1500万人に達するとみられる糖尿病患者を特定健診(メタボ健診)の受診率を上げるなどして、1000万人に抑えることを目指します。実現すれば、医療費を約1.9兆円削減できると推計されています。 まずは、100を超える国民健康保険や健康保険組合に助成して、保険加入者のうちデータに基づいて選んだ患者への食事指導などを支援します。 高齢化の進展で、医療・介護費は同年度にこのままだと全体で83兆円になる見通しです。医療・介護保険制度を維持するため、同省はこれを5兆円程度圧縮させたい考えです。
厚生労働省は、現行では1割となっている介護保険の自己負担割合について、一定以上の所得者については2割に引き上げる方針を固めました。 年金収入が年間280万円以上(単身世帯)、もしくは290万円以上(単身世帯)の人が対象となる方向です。また、低所得者については、保険料の減額措置を拡大する方針です。高齢者全体の3割を占める世帯全員の住民税が非課税の人が対象となる方向です。 この見直し案は、9月25日の社会保障審議会介護保険部会に提示される予定で、来年の通常国会では介護保険法改正案を提出し、2015年度からの実施を目指して検討が進められる見通しといいます。
大企業の会社員とその家族が加入する健康保険組合の24年度決算は2976億円となり、5年連続の赤字となりました。 それによりますと、収入については過去最高の4割を超える組合が保険料の引き上げをおこなったことから前年に比べ5%増えましたが、支出は高齢者医療への拠出金が過去最大となり、収入より支出が上回る結果となりました。 高齢化により、高齢者医療への支援は今後も増え続ける見込みで、今後の財政状況の改善に対し重い負担となっているといいます。