失業者に払われる雇用保険の失業給付総額が2009年度に1兆円を大幅に上回り、
6年ぶりの高水準となる可能性が高まりました。
失業給付は、雇用保険加入者が解雇や転職、定年退職等で職を失った際、賃金の
一部を90〜360日間にわたって支給する制度で、財源は労使で折半する保険料と、
税金で賄っています。
現在も、業績不振を理由に解雇や希望退職などの雇用調整が続いており、失業
給付は来年度も高水準で推移する見通しとなっています。
今後もこの厳しい雇用情勢が続けば、雇用保険の収支悪化を招き、保険料率の
引き上げへとつながりかねません。
厚生労働省によりますと、09年4〜12月の給付額は1兆154億円と前年同期に
比べて60%増加し、昨年末時点ですでに、04年度(1兆499億円)以来5年ぶり
となる1兆円の大台に乗っています。
アスベスト(石綿)で健康被害を受けた患者や遺族らが6日、東京都内で原告団結成総会を開き、1都3県の建設労働者163人が国や建材メーカー46社に1人当たり3850万円の賠償を求め4月に東京、横浜両地裁に提訴する方針を決めました。08年5月の1次提訴(係争中)に次ぐ、首都圏の元建設現場労働者による集団提訴です。
1次提訴分と合わせると、原告は375人(被害者数)となります。
新たに提訴するのは東京、埼玉、千葉、神奈川の患者95人と死亡した68人の遺族。
同訴訟は、2008年5月に被害者172人が東京地裁に、同6月には横浜地裁に40人が提訴。訴訟で原告側は「電気工や配管工などとして長年勤務し、粉じんを吸い込んで中皮腫や肺がんを患った。国とメーカーはアスベストの危険性を知っていたのに、十分な対策をとらなかった」と主張しています
政府は5日、国民年金保険料を追納できる期間を現行の2年から10年に延長したり、企業型確定拠出年金の加入要件を緩和する「年金確保支援法案」を閣議決定しました。今国会で成立を目指します。
公的年金は、原則25年以上保険料を納めないと受給資格が得られず、納付した期間に応じて将来受け取れる年金額が変わります。施行日からさかのぼって10年分の保険料が追納できるようになることで、無年金や低年金の人を減らすことが目的で、同法案は、厚生労働省は2011年10月1日までに施行する方針です。
また、企業型確定拠出年金の加入資格年齢を60歳未満から65歳未満に引き上げることや、従業員が掛け金を上乗せし全額を所得控除の対象とする「マッチング拠出」の導入も盛り込みました。
判決によりますと、男性は、2005年、近畿地方の工場で機械設備工事の現場責任者を務めていましたが、自宅でくも膜下出血を発症して寝たきりとなり、07年に地元の労働基準監督署から過労による労災と認定され、療養中、1日あたり約1万3千円の労災給付(休業補償など)を受給することが当時決まりました。
判決は、発症当時、男性には技術部門の「専任課長」の肩書がありましたが、部下への人事権がなかった点や、発症2カ月前の月間労働時間が291時間に達していたことを指摘し、男性は労働基準法で残業代支給が免除される「管理監督者」にあたらず、残業代の請求権があると判断しました。
労働問題に詳しい弁護士によりますと、「名ばかり管理職」をめぐり、残業代相当額を加算して労災給付金を算定するよう事実上命じた判決は全国初ということです。
小田原市は26日、介護保険と後期高齢者医療保険の08年度分保険料で、延べ470人分を誤ったと発表しました。市が委託した民間業者によるデータ送信プログラムの設計ミスが原因で、2008年度の介護保険料と後期高齢者医療保険料の修正作業が正しく行われていなかったといいます。所得の増減に伴って増減すべき保険料額が変更されていませんでした。正しい額より多く通知した人には還付通知書など、少なく通知した人には不足分支払いを求める納付書を出します。
市によると、09年7月に算定システムの一部を更新。470人は、同月から10年1月に前年分の所得を修正した人の一部。保険料は、前年分の所得に基づく課税額に応じて決まりますが、この人たちについては所得を修正しても課税額や保険料が更新されていませんでした。保険料に関し9日に60歳代の男性市民から問い合わせがあり、確認した際にシステムの不備が分かりました。
還付対象者は31人で最高額は8万4千円、増額対象者は439人で最高額は21万円になるといいます。