厚生労働省と文部科学省は18日、昨年12月1日現在の大学卒業予定者の就職内定率が68.8%と、過去最低を2年連続で記録したと発表しました。今回は調査開始の1996年以降、過去最低だった2009年からさらに4.3ポイント減少し、初めて7割を下回りました。「就職氷河期」と呼ばれる2000年前後より厳しい「超就職氷河期」に入っていることが改めて示されたことになります。 男子は前年同時期より2.9ポイント減の70.1%、女子は5.8ポイント減の67.4%で、いずれも過去最低。文系は3.7ポイント減の68.3%。理系でも7.3ポイント減の71.3%で、文理別でも最低を記録しました。 地域別でみると、6地区中、北海道・東北を除く5地区が下落。中部が8.0ポイント減の61.7%で、減少が目立ちました。関東は4.3ポイント減の72.1%でした。 一方、高校生の内定率は70.6%と前年を2.5ポイント上回りました。厚労省は「前年の厳しい状況を受け、強い危機感から学校などが例年よりも早く、積極的に就職支援に動いたことが功を奏した」と分析しています。 沖縄県内の状況は、さらに厳しいものと推測されます。 確かに、新卒就職率の悪さがマスコミ等でもよく取り上げられますが、なんといっても現場では四苦八苦しながら経営を継続し、雇用を生み出したり維持したりする会社が数多く存在するわけですから、そうした企業に、国や自治体をあげて真の支援が求められている時なのではないでしょうか。 事あるごとに、国や自治体の「財政難」が叫ばれますが、その財政の基を成しているのは、企業や個人から徴収する税金です。その税金は何もせず生まれるものではなく、企業や個人の日々の労働・生産活動によって生み出されるものです。 厳しい言い方かもしれませんが、お役所や政治家の方々は、ある種「税金によって食べさせてもらっている」わけですから、税金を取ることや、財政を締めることばかり考えるのではなく、“どうやったら、企業や個人の労働・生産活動がうまく回り、そのことによって結果、いかに税収が生み出されていくのか・・・”“現場の経営者や労働者は、どれだけ苦しみながら経営を進めていて、どんな気持ちで税金を納めているのか”といったことをもっともっと考えながらお仕事をしていただけたら・・・と考える今日この頃です。
日本経団連は17日、今春闘の経営側の指針として発表した「経営労働政策委員会
報告」で、労働者の賃金や待遇改善をめぐる協議を「春の労使パートナーシップ対話」
とするよう提唱しました。
今回の春季労使交渉は、米倉弘昌日本経団連会長と古賀伸明連合会長によるトップ
会談が行われる19日に本格スタートすることになります。
この時期の交渉は「春闘」の呼称が定着していますが、日本経済の「右肩上がり」の成
長は終わり、今後大幅な賃金上昇は望めない状況から、同一業界内の「横並び」も過去
のものとなったといえます。
このため経団連は、労使交渉も「賃金中心の交渉から、労働者全体の問題について幅
広く話し合い、海外企業との競争激化を踏まえた企業の発展に向けた課題を話し合う機
会とすることが重要としています。
厚生労働省は2011年度の国民年金の保険料を引き下げる方針を決めました。10年度の月額1万5100円のところ、80円下がり、1万5020円となります。制度に沿った見直しで、1961年度に国民年金制度が発足してから、引き下げは初めてになります。
自営業者らが加入する国民年金の保険料は2年前の物価や賃金の伸びに応じて調整する仕組みで、04年の年金制度改革で17年度まで毎年引き上げ、その後は1万6900円に据え置くと決めました。年280円の引き上げを基準に想定していますが、これは、04年時点の物価水準に基づく指標で、実際の見直しは物価や賃金の動きを反映して見直すことになっています。
11年度の保険料の算定は、09年の全国消費者物価指数(CPI)と06〜08年の実質賃金をもとに計算しました。09年のCPIはリーマン・ショックや原油価格の下落などで、前年比でマイナス1.4%、06〜08年の実質賃金は年平均でマイナス1%減となり、これらを反映して計算すると月80円の引き下げになります。
尚、会社員が加入する厚生金の保険料率は、物価の動向に影響を受けず、保険料率は17年度まで毎年0.354ポイント上昇し、11年の10月納付分から16.412%(労使折半)となります。
資格取得受験の専門校を全国で経営する会社(東京都千代田区)の経理担当で昨年3 月、急性虚血性心疾患のため亡くなった男性(当時35歳)について、東京労働局中央労 働基準監督署は、長時間労働による過労死として労災認定していたと代理人の弁護士が会見で公表しました。 弁護士や遺族によると、男性は2009年11月に同社に転職し、入社直後に公認会計士 試験に合格していました。 男性は経理を担当、正式に公認会計士になるための実務補習を週1回程度受けながら 勤務し、午前9時ころから深夜にまで及ぶことも多かったということです。亡くなる直前の勤 務は徹夜も含め連続12日間にも及び、休日の朝に自宅で倒れ死亡しました。 労災決定は同年12月27日付、労基署が認定した時間外労働は、死亡前の1カ月間は 41時間9分、その前の1カ月間は125時間13分にも及んだとのことです。
厚生労働省は2010年12月27日付にて、国民年金保険料の納付率(平成22年10月末現在)を発表しました。 それによると、平成22年4月〜22年9月分(現年度分)の納付率は、56.0%(対前年同期比△1.6%)となっています。ちなみに、沖縄県の現年度の納付率は、この厳しい経済状況もあり、33.7%となっています。 参考: http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000zbmb.html 厚生労働省HP