厚生労働省が6月29日発表した2010年度末時点で、介護保険サービスの必要度を判断するための「要介護認定」を受けた人が506万人と、初めて500万人を超えました。人口の高齢化が進んだためで、介護の必要度が高い要介護3以上の人が全体の約4割(193万人)を占めました。介護保険から払う給付費も7兆2536億円と、前の年度より5.6%膨らんでいます。
都道府県別に65歳以上人口に占める認定者の割合を見ると、最も高いのが長崎県で21.6%。次いで徳島県の21.1%、和歌山県の20.7%と、西日本の県が目立ちます。逆に割合が最も低いのは埼玉県で13.2%。千葉県の13.6%、茨城県の13.7%という結果になりました。高齢化が進み「75歳以上の人口が多い県ほど、認定者の割合が高い」(老健局)といいます。
要介護認定は、必要度が軽い順から要支援1〜2、要介護1〜5の7段階に分かれる。厚労省によると、10年度末時点で認定を受けた人は、前年度末より22万人(4.5%)増加しました。
制度が始まった00年度の約2倍になり、全体の6割を軽度(要支援1〜要介護2)の人が占めています。
10年度の介護保険給付費は7兆2536億円で、前年度より5.6%増えました。高齢化で介護保険サービスを利用する人は今後も増える見込みで、厚労省は今年度の給付費は8.4兆円、
25年度には19.8兆円になると試算しています。
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