年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2012年3月2日発表した2011年10〜12月期の運用実績によると、外国株式を中心に6187億円の運用益を計上しました。運用資産全体(財投債を含む)の利回りはプラス0.58%でした。運用益を確保したのは2四半期ぶりです。11年7〜9月期は世界的な株安や円高が響き、3兆7326億円の損失が出ていました。11年10〜12月期の運用実績を資産別にみると、外国株式で8819億円のプラス。欧州株は債務危機の広がりで上値が重かったが、景況感が改善した米国の株式相場は上昇基調を続けていました。国内債券でも2229億円の利益を計上しています。
しかし、国内株式は4938億円の損失を出しています。世界景気の減速懸念や円高傾向、タイ洪水の影響を嫌気して株安が進みました。外国債券も482億円のマイナスといいます。。
運用資産の構成比は、11年12月末時点で国内の債券が67.37%、株式が11.08%、外国の株式が10.13%、債券が8.38%で、短期資産は3.04%でした。
運用資産額は、年金給付に伴い2011年9月末と比べ7240億円少ない108兆1297億円に減りました。2011年3月末との比較では8兆1873億円ほど目減りしているといいます。
年金積立金管理運用独立行政法人による資料
http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h23_q3.pdf
AIJ問題が発覚した現在にあって、年金積立金の運用のありかたについて一層厳しい目が向けられるのは、当然のことといえるでしょうか。
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