税と社会保障の一体改革を議論する政府・与党の集中検討会議の第2回会合が19日、開かれました。日本経団連、経済同友会、日本商工会議所、連合の労使4団体からヒアリングを実施。4団体の意見は、各年金共通の基礎的な年金の財源不足には消費税増税で対応すべきだという大枠でおおむね一致しました。
税と社会保障の一体改革を担当する与謝野馨経済財政相は19日、月7万円の最低保障年金を税で賄う考え方について、「今から30年40年先の話。設計図として描きづらいし、描くにも時間がかかる。なかなか議論は(期限に)間に合わない」と述べ、6月に示す政府の一体改革案には盛り込まない考えを示ました。
与謝野氏はすべての人が一つの年金制度に加入する「完全一元化」も先送りする方針を示しており、民主党案の2本柱はいずれも議論が先送りされることになりました。
また、改革の具体案を示した経団連、同友会、連合は、現在保険料と税で折半している基礎年金の財源を、税でまかなう方式に切り替えるべきだと主張しました。経済団体にとっては、税方式になれば企業の保険料負担が軽くなるとの狙いもあります。ただ、基礎年金の安定財源が確保されていない現状を受けて、経団連は当面は折半方式を維持しながら消費税の10%への増税で対応すべきだと主張しています。
このほか、同友会は「(17年度に消費税率を17%まで引き上げたうち)10%分を年金に充てるべきだ」と説明しています。連合は「基礎年金の財源だけで15年に3%分、25年に4%分の増税が必要」との案をまとめており、いずれも社会保障の安定財源確保のためには消費増税が必要だとしています。
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