政府は14日、平成23年度の国民年金や厚生年金などの公的年金の支給額を5年ぶりに引き下げる方針を決め、細川律夫厚生労働相は14日の記者会見で「物価が下がり、現役世代の賃金も下がっている。法律通り、下がることもやむを得ないのではないか」と理解を求めました。
しかし、菅首相は14日夜、細川厚生労働相と首相官邸で会談し、特例措置によって支給額を据え置くよう検討することを指示したということです。
来年春の統一地方選を控え、民主党内では、高齢者の負担が増えることに警戒感を強めています。物価スライド制の定めの通りにすると、0・3%程度の下げ幅になり、国民年金の受給額の減額は月約160円にとどまりますがが、引き下げ自体が小泉政権の2006年度以来5年ぶりとなるため、首相は引き下げに慎重姿勢を見せています。
支給額を特例的に据え置く場合、財源は単年度で700億円程度が必要で、そのための関連法案を成立させる必要があるとのことです。
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