2日、日本年金機構は厚生年金基金の加入記録約4000万件のうち、約260万件で国の年金記録と一致していない可能性があることを公表しました。
このうち約180万件は年金額に影響するとみられ、さらに約半分の90万件は増額修正になる可能性があるとみられています。
厚生年金基金制度は企業年金制度の一つで、厚生年金の一部を国に代わって運用・支給しています。
国は年金記録問題の発覚を受けて昨年春から基礎年金番号や加入期間、標準報酬月額など国が保有する記録を各基金に提供するなどして、照合作業を進めていましたが、転職者などの記録を管理する企業年金連合会が今年5月までに確認した約2812万件について記録に約6.4%の不一致がありました。
この割合を各企業の基金が管理する分も含めた厚生年金基金の全記録(約4000万件)に広げて推計すると、約260万件が不一致ということになります。
企業年金連合会の記録では、加入期間や標準報酬月額が一致せず、記録を訂正すると年金額に影響するものが約4.5%あり、連合会の記録上の報酬月額などが国の記録より多いのが約2.3%で、逆に少ないのが約2.2%という結果でした。
すでに年金を受給している人の記録については、年金が減額になる訂正はしない方針です。
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