厚生労働省所管の財団法人「介護労働安定センター」の2009年度介護労働実態調査で、従業員の離職率が17.0%と、前年度より1.7ポイント改善し、2年連続で前年度を下回ったことが分かりました。
また、事業所に従業員の過不足状況を聞いたところ、不足感があるとの回答は前年度から16.2ポイント下がり、46.8%でした。同センターは「09年の介護報酬のプラス改定で事業者が従業員の待遇改善を図った結果、離職者が減り人手不足感が緩和された」と分析しています。
介護報酬改定に伴う従業員への対応(複数回答)は「基本給の引き上げ」(30.4%)が最も多く、次いで「諸手当の導入・引き上げ」(26.6%)、「教育研修の充実」(21.4%)の順。「なし」は21.1%で、全体の80%近くが待遇改善に取り組んだことになります。
しかし、介護サービスを運営する上での問題点(複数回答)は、「今の介護報酬では人材確保・定着のために十分な賃金を払えない」という回答が52.7%と最も多く次いで「良質な人材の確保が難しい」が43.2%でした。
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