東京商工リサーチが8日発表した2010年上半期(1〜6月)の全国企業倒産状況によりますと、倒産件数は前年同期比16.8%減の6790件で5年ぶりの減少となりました。
全国9地区すべてで減少し、全国的に倒産が落ち着きつつある状況です。景気対応緊急保証制度や、返済猶予を促す中小企業金融円滑化法などの景気対策が一定の効果を上げています。
大企業を中心に企業業績は回復しつつあり、資本金1億円以上の倒産件数は40.1%減と上半期としては4年ぶりに減っています。
負債10億円以上の倒産は284件で、20年ぶりに300件を下回りました。
前年同期は18件あった上場企業の倒産も、日航や半導体製造装置のエフオーアイなど4件にとどまっています。
負債総額は9.5%減の4兆2381億円でした。
1月に会社更生法の適用を申請した日本航空と関連2社の負債が合計2兆3221億円に上ったため、倒産件数に比べ負債総額の減少幅が小さいものとなりました。
倒産の原因別では販売不振などの「不況型」が11.2%減の5632件で、原因の82.9%を占め、上半期としては過去最高の構成比率となっており、産業別では全10産業のうち建設業や製造業など8産業で減少しています。
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