旧社会保険庁の後継組織・日本年金機構の各年金事務所が民営化後の業務の改善例を発表し合う「サービスコンテスト」が26日、東京都杉並区の機構本部で開かれました。全国312の年金事務所のサービス改善の取り組みから好事例を拾い上げ、他の事務所に広げる狙いです。
社保庁時代には、年金などに関するずさんな業務や不親切な窓口対応が批判されていましたが、今回、新組織での取り組みを全国312事務所から募集し、58事務所が応募しました。この日は評価の高かった10事務所の所長らが実例を発表。1位には、熊本県天草市の本渡(ほんど)年金事務所の取り組みが選ばれました。
しかし、候補事例の説明では「空いた相談ブースに来所者を誘導する」「長時間待たせた来所者に『お待たせして申し訳ありません』と言う」などの取り組みが「改善事例」として報告され、厚労相ら審査員からは「当たり前だ」「これが厳選された好事例なら、他の事務所はどうなっているのか」など厳しい指摘が出ました。
審査員として出席した厚労相は「民間企業ではあたりまえのことができていなかったということを反省し、一つ一つサービスを改善していきたい」と話してたようです。
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