厚生労働省は23日、2013年度に導入する新しい高齢者医療制度について、65歳以上を原則として市町村の運営する国民健康保険(国保)に加入させた上で、都道府県単位で財政運営する案を高齢者医療制度改革会議に示しました。医療費のかさむ高齢者が国保に集中すれば財政を圧迫するため、65歳以上は別勘定にして都道府県単位で運営し保険財政の安定をめざします。
財政運営の責任は都道府県庁と、市町村で構成する広域連合の2通りがありますが、どちらが負うかは今後の検討課題としています。また厚労省が示した案によると、高齢者の医療費に見合う標準保険料率を都道府県単位で設定し、そのうえで各市町村に納付すべき保険料額を割り当てるべきだとしています。
市町村は標準保険料率をもとに、保険料の納付率などを反映した独自の保険料率を設定できるようにし、住民に身近な窓口として保険証の発行や健康診断などの保健事業、保険料の徴収業務なども担うようにします。
厚労省は年末に最終案をまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出し、12年度末で現行の後期高齢者医療制度を廃止、13年度から新制度に移行する方針を示しています。
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