JR福知山線脱線事故で、脱線した電車の運転士(23)の遺族が、大阪市の天満労働基準監督署に労災を申請したことが分かりました。遺族が申請したのは今年3月上旬で、遺族給付の支給を求めているということです。申請の5年期限の失効寸前での申請です。
労働基準監督署の審査において、職場環境や安全対策に重大な過失が認められれば、JR西日本に、給付額の30%を徴収するペナルティーが課せられます。運転士への懲罰的な日勤教育や、事故現場のカーブに自動列車停止装置を設置しなかったことなどについて、労基署がどう判断するか注目されます。
運転士をめぐっては、運転中に駅の停車位置を誤るオーバーランをしたため、車掌の無線報告に聞き入り、ブレーキ操作が遅れて事故を起こしたとして、兵庫県警が2008年9月、業務上過失致死傷容疑で書類送検していますが、神戸地検は2009年7月、死亡により不起訴としました。
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