失業者に払われる雇用保険の失業給付総額が2009年度に1兆円を大幅に上回り、
6年ぶりの高水準となる可能性が高まりました。
失業給付は、雇用保険加入者が解雇や転職、定年退職等で職を失った際、賃金の
一部を90〜360日間にわたって支給する制度で、財源は労使で折半する保険料と、
税金で賄っています。
現在も、業績不振を理由に解雇や希望退職などの雇用調整が続いており、失業
給付は来年度も高水準で推移する見通しとなっています。
今後もこの厳しい雇用情勢が続けば、雇用保険の収支悪化を招き、保険料率の
引き上げへとつながりかねません。
厚生労働省によりますと、09年4〜12月の給付額は1兆154億円と前年同期に
比べて60%増加し、昨年末時点ですでに、04年度(1兆499億円)以来5年ぶり
となる1兆円の大台に乗っています。
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