昨年10月、三重県四日市市の東名阪道で警備員が居眠り運転の大型トラックにはねられ死亡した事故で、トラックの男性運転手(38)=自動車運転過失致死罪で禁固3年、執行猶予4年の判決確定=が、国の基準より1カ月間で160時間も長く拘束されるなど過酷な条件下で働いていたことがわかりました。
近畿運輸局は近く、雇い主の運送会社「ロジネクス」(兵庫県小野市)を監査し、営業停止処分を検討します。また三重県警高速隊は、22日、同社と同社小野支店の支店長、運行責任者の2人を運転手に過労運転を続けさせたとして道交法違反(過労運転容認)容疑で書類送検します。
厚生労働省が定める運送業者の労働基準は、休憩や仮眠も含む拘束時間は月320時間以内に限られますが、この運転手は事故前の1カ月間は480時間も拘束されていました。
1日の上限も16時間以内ですが、事故を起こすまでの2日半、車内での計6時間半の仮眠を除き、ひたすら運転と積み荷作業を続けていたということです。
運転手は昨年10月19日未明、兵庫県の会社を出発。大阪市や栃木、埼玉、茨城の各県を回って兵庫に戻り、再び東京へ向かう途中の21日午後7時40分ごろ、四日市市で事故を起こしました。県警の調べに「運行日程が厳しく、眠ってしまった」と供述しています。
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