新聞等でもご覧になった方もおられるかと思われますが、財務省と厚生労働省は23日、10年度の診療報酬全体の改定率を0・19%引き上げることで合意しました。
医師不足が目立つ産科や小児科などを充実させるため、医師の技術料にあたる「本体部分」を1・55%引き上げる一方、薬の公定価格「薬価」などを1・36%引き下げます。全体のプラス改定は2000年度以来、10年ぶりとなります。
患者や公的保険から医療機関に支払われる診療報酬は「本体」「薬価」を合わせたもので0・19%増は医療費ベースで約700億円増となります。厚労省によると、年収374万円の中小企業の平均的な会社員の場合、保険料が年間285円程度、外来の窓口負担(3割)は1カ月当たり7・8円上がるといいます。
また、両省は中小企業の従業員らが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険財政を再建するため、国庫補助率を13%から16・4%に引き上げることで合意しました。大企業の健保組合などと国費からそれぞれ900億円を投入し、2010年度の全国平均保険料率(現行8・2%、労使折半)のアップを、想定より0・6ポイント低い9・3%程度に抑えることにしています。
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