「宙に浮いた年金」記録の持ち主を特定するため、社会保険庁は12日、年金記録に漏れがある可能性が高いのに「ねんきん特別便」に回答しなかったり、「訂正なし」と回答した受給者のうち、電話番号が分からず接触できていない約8万人について、全国の市町村に、市町村に保有する個人情報を活用した取り組みへの調査協力を要請することを決めました。
長妻昭厚生労働相直属の年金記録回復委員会の助言で乗り出します。
要請は各地の社会保険事務所を通じて14日にも始めます。社保庁は対象者の約8割が判明した先行事例の名古屋市の実績から、名古屋市と同様の取り組みが全市町村で進めば、最大で8割の6万4千人と連絡がつくと推計。その場合、総額約480億円の年金が回復されると見込んでいます。
これまで社会保険庁は受給者の電話番号データを持っておらず、NTTの電話番号案内で調べていました。市町村は介護保険や国民健康保険のデータで電話番号を把握していることが多いため、情報提供や市町村職員による接触を依頼します。
必要経費の一部は、国が交付金で負担します。
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