財務省の峰崎直樹副大臣は15日午後の会見で、所得税の扶養控除の廃止時期について「子ども手当の導入と同じ時期が望ましい」と述べ、あらためて2010年度の廃止の可能性を示唆しました。所得税は暦年課税が一般的ですが、具体的な廃止のタイミングについては「政治判断だ。年末の税制改正で議論する」と述べました。
峰崎副大臣は所得税の配偶者・扶養控除について、「子ども手当」の財源として扶養控除を先行して廃止する考えを示していました。しかし、15日の会見でも「扶養控除を廃止して、子ども手当へというのは常識的にわかりやすい」とし、「配偶者控除と扶養控除では考え方が違う。同列にはできない」と指摘。扶養控除の廃止時期については10年度の子ども手当導入と合わせて廃止すべきとの考えを示しました。
また、子ども手当の財源について厚生労働省は、2010年度の概算要求で、「事業主や地方自治体の負担は予算編成過程において検討する」と明記しました。長妻昭厚労相ら政務三役はこれまで全額国費で賄う方針でしたが、年末に向けて財務省と交渉する余地を残しました。負担増を避けたい地方や企業の反発は必至で、調整は難航が予想されます。
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