厚生労働省が30日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、正社員やパートなどを含む常用雇用者数は44404万1000人となり前年同月比で0.1%減りました。減少は2か月連続です。景気の先行きに対する企業の懸念は強く、雇用を取り巻く環境は依然として厳しいことが分かります。給与総額も減少傾向が続いていますが、減少幅は7月に比べて縮小しました。
正規と非正規を合わせた社員(一般労働者)は3201万1000人と1.2%減少し、6か月連続のマイナスとなりました。一方でパートは1203万人と2.1%増えています。小売りやサービス業を中心に、正社員に比べ賃金水準が低いパートで労働力を補う動きが出ていることが分かります。
基本給に賞与などを合わせた現金給与総額は全産業ベースで1人当たり平均27万3360円。前年同月比3.1%減で、15か月連続のマイナスとなりました。特に残業代など所定外給与(1万6259円)が13.4%減と大きく落ち込んだのが目立ちます。業種別では製造業が5.0%減と最も減少幅が大きく、卸売・小売業の4.5%減がそれに続きました。
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