タクシー会社大手の「エムケイ」グループ傘下の「大阪エムケイ」(大阪市)の現・元運転手ら10人が、違法な賃金控除で賃金を不当にカットされた」として未払い賃金など計約9000万円の支払いを求めた訴訟の判決が24日、地裁でありました。
大須賀寛之裁判官は「賃金規定上の根拠がない控除で違法」と認定して、9人に計約5600万円の支払いを命じました。
残る1人については平成15年3月31日以前の支払い分については時効として、当時すでに退社していた請求を棄却しました。
判決によると、10人は2002年10月以降、同社で勤務していましたが、同社が「10分以上の空車は休憩時間」と判断するシステムをとっており、労働時間から差し引いたため、月給が全く支払われなかったり、会社側から費用の支払いを求められたりしました。
大須賀裁判官は「その時間中、乗務員が労働から完全に解放されていたとはいえない」などと述べました。
このほか、時間外・深夜の割り増し手当についても「著しく低額の支払いしかしなかった」とし、付加金の支払いを命じました。
大阪エムケイは「主張が認められなかったのは残念だが、判決は真摯に受け止める。内容を精査して今後の対応を決めたい」としています。
|