厚生労働省が2012年3月6日発表した1月の毎月勤労統計調査(速報)によりますと、基本給や家族手当などを含む労働者1人当たりの「所定内給与」は前年同月比0.3%増の24万2642円となり、13カ月ぶりに増加に転じました。厚労省は、製造業の生産回復など東日本大震災の影響が一巡し、賃金下落に歯止めがかかったとみています。
残業代などの所定外給与は1.2%増の1万8432円で、5カ月連続で前年同期を上回りました。ただ、ボーナスなどの「特別に支払われた給与」が大幅に落ち込み、現金給与総額は27万3318円と前年同月と同じ水準となりました。
所定内給与を産業別にみると、製造業が1.0%増の26万6602円。震災で寸断されたサプライチェーン(供給網)の復旧に伴い、自動車メーカーを中心に生産が回復してきたことが背景にあります。医療・福祉は23万5223円となり、1.8%増えました。厚労省によりますと「就業者が多い産業で伸びが大きく全体をけん引した」ということです。
現金給与総額は一般労働者では前年同月と同水準だったが、パートタイム労働者では0.9%増となり、2010年12月以来の高い伸びとなりました。
総労働時間は前年同月比0.1%増の136.6時間となり、2カ月連続増加。残業などの所定外労働時間が9.9時間と1.0%増え、全体を押し上げました。景気との連動性が高い製造業の所定外労働時間は1.5%増の13.3時間と、5カ月連続で前年同期を上回りました。
調査は厚労省が常用労働者5人以上の約180万事業所から、約3万3000事業所を抽出して実施しました。
詳しくは以下をご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/24/2401p/2401p.html
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