「消えた年金」問題の現状について
保険料を払った記録がなくなる「消えた年金」問題で、総務省の年金記録確認第三者委員会は13日、昨年末までに社会保険庁の記録訂正が必要と決定した1万6,162件の判断理由を公表しました。
このうち1,852件の厚生年金は、給与明細や賃金台帳など直接的な証拠がなくても、元同僚の証言や雇用保険記録などに基づき救済すべきと判断しました。
同委の報告によると、厚生年金保険料を給与から天引きされながら、会社が国に納付せず年金を受給できない従業員の申し立てにより4,543件を訂正。このうち給与明細などの資料が残っていた2,691件を除くと、元同僚ら関係者の証言や雇用保険記録、元同僚の厚生年金加入記録などを根拠としたのは1,852件に上りました。
しかし、一方で07年7月から08年12月までに厚生年金保険料の記録訂正を認められなかった9,363件の9割以上は、給与明細や賃金台帳などの直接的な証拠がなかったことも明らかになっています。鳩山総務相は、「ぎりぎりどっちかなというものは、申立人にあたたかく結論を出してほしい」と実質的に審査のハードルを下げるよう同委に訴えています。
「消えた年金問題」について、現状では、回復する方法は、何らかの証拠や証言が必要となるようです。これらの証拠や証言がまったく用意できない場合、行き詰まってしまうのが現状です。
問題の原因から考えると、政府の方々には、もう少し、打開策を出していただきたいものだと思わずにはいられません。
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