中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)などの医療保険の救済法が12日、参院本会議で与党の賛成多数で可決、成立しました。協会けんぽの財政支援のため、大企業のサラリーマンらの健康保険組合(健保組合)や公務員らの共済組合に負担の肩代わりを求めることが柱となっており、国庫補助も増やして、保険料率の上昇を抑えます。
財政悪化により、協会けんぽの保険料率(労使折半)は2010年度に全国平均が8.2%から9.9%に急増する試算になりました。これを抑制するには国庫支援だけでは賄えないため、3年間の特例措置として健保組合が年間500億円(今年度は330億円)、共済組合が350億円(同230億円)を負担します。これらにより、協会けんぽの保険料率は全国平均で9.34%に抑えられることになります。
財政難の折、協会けんぽ支援に要する税金(1800億円)の半分近い850億円を、事実上健保組合や公務員の共済組合に「肩代わり」させる内容でとの批判もあり7月にスタートすることになります。
また、保護者が保険料を滞納して「無保険」となった子どもの救済策として、短期保険証の交付対象を高校生世代(現行は中学生以下)にまで拡大することや市町村が運営する国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険料を軽減する措置も盛り込まれました。
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