厚生労働省は27日、諮問機関である社会保障審議会介護保険部会に、2015年度の介護保険制度改革に関する素案を提示しました。同案の主な骨子として、高所得者の自己負担2割への引き上げや、介護の必要性が低い要支援者向けサービスの一部を市町村事業に移し、費用に上限を設定すること、2018年度には全市町村が認知症対策を包括的に実施できる体制を整備すること、預貯金が夫婦で2,000万円(単身者は1,000万円)を超すと、収入は低くとも介護施設入所時の食費と入居費補助はなしとすること、などが盛り込まれています。
同省は社会保障審議会の意見書を基に介護保険法改正案を作り、来年の通常国会に提出する見通しとのことです。
2014年度予算編成の財務省側の指針となる財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の報告書の骨子がわかりました。診療報酬の改定がある医療費が最大の焦点であると指摘し、ジェネリック医薬品の普及についても主張を展開したそうです。
安倍首相は「社会保障を安定させ、次世代に引き継ぐため、合理化に最大限努力してほしい」と関係閣僚らに指示しました。
2年に1度の改定となる診療報酬をめぐっては、民間議員は、医師の技術料にあたる「本体部分」と薬剤の価格にあたる「薬価」を一体として予算要求せず、分離して透明性を確保すべきだといいます。
麻生財務相も、薬価のマイナス改定は過大要求の修正であり、これを財源として診療報酬の本体部分の増額を行うことはありえないと主張しました。
諮問会議では今後、公共事業や地方交付税の歳出見直しも議論されました。12月中旬を頃に予算編成の基本方針として取りまとめ、2014年度予算案に反映するとのことです。
厚生労働省は11月6日、自営業者などが加入する国民健康保険(国保)について、2014年度から給与収入が1000万円以上の単身世帯が支払う保険料の上限(年額)を現行の65万円から2万円引き上げて67万円にする案をまとめました。8日に開かれる社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に提示するとのことです。
国保の保険料と一緒に納める介護保険の保険料も上限額を2万円引き上げ、年間14万円にするとしています。
また、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度の保険料も年金収入が847万円以上の人の上限額を2万円引き上げて年間57万円に見直す方針であるようです。
10月16日、厚労省は、保育士確保のための「保育を支える保育士の確保に向けた総合的取組」
についてとりまとめ公表しました。
主なポイントは以下のとおりです。
○ 「人材確保(人材育成、就業継続、再就職、働く職場の環境改善)」と「人材確保を支える取組」
により保育士の確保を実施
○ さらに、保育士の確保を強化するため、「保育士マッチング強化プロジェクト」(未紹介・未充足
求人へのフォローアップの徹底等ハローワークにおける重点取組及びハローワークと都道府県・市
区町村等の連携強化)を実施
○ これらの一体的取組により、まずは平成 26 年度を見据えた保育を支える保育士の確保を図りつ
つ、待機児童解消加速化プランを着実に推進
待機児童対策として保育士不足が問題になっている中、保育士資格保有者の半数以上が保育士としての就業を希望していないことから、厚労省が意識調査をしたところ、「賃金が希望と合わない」「休暇が少ない・休暇がとりにくい」という回答が多数占めていたといいます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000026239.html
厚生労働省は、国民健康保険料について、来年度から高所得世帯に対する保険料額の引上げと低所得世帯に対する保険料軽減を拡充する見直し案をまとめました。 <夫と妻、子どもの3人のモデル世帯の場合> 保険料が5割軽減される年収の上限を今の147万円から178万円に、2割軽減される年収の上限を今の223万円から266万円に、それぞれ変更し対象の世帯を拡充する方針です。 高所得世帯については、年間に支払う保険料の限度額を現在の65万円から引き上げる方針で、今後、対象となる世帯の範囲や引き上げ幅などを検討していくこととなります。